なぜLinuxなのか?実は大型コンピューターの世界においては、OSの主役は10年以上前からLinuxへ移っている。2017年にスーパーコンピューターの処理速度を競う「TOP500」の全機種がLinux機になった。サーバでもLinuxが圧倒的に強く、ウィンドウズはデータの入出力端末用OSになりつつある。
こうした状況を受けて、マイクロソフトはウィンドウズ上でLinuxアプリケーションを動作させる「WSL(Windows Subsystem for Linux)」を提供するなど、法人需要を獲得するためにLinuxとの親和性を高めようとしている。ビジネスコンピューターの世界では「Linux争奪戦」が起こっているのだ。
Linuxを動かすのに有利なCPUは、インテルよりもARMだ。奇しくもアップルがARM転換を発表したその日に、理化学研究所と富士通<6702>が開発したARMアーキテクチャーのCPUを搭載した「富岳」が、インテルや同社互換で知られる米AMD製のCPU搭載機を押さえて「TOP500」の首位に立った。
法人市場で主流となっているLinuxが高速で動き、しかも省電力性が高いApple Siliconを搭載することにより、Macシリーズはビジネスコンピューターとして「生まれ変わる」ことになりそうだ。
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